遺言とは何か
遺言(いごん)とは、本人が亡くなった後に自分の財産や意思を、法律的に有効な形で残すための書面です。特に相続に関する内容を明確に定めることで、残された家族の間でのトラブルを防ぎ、本人の最終意思を確実に実現するための手段となります。
遺言の主な目的は、自分の財産を「誰に」「どのように」渡すかを決めておくことにあります。たとえば、法定相続分(配偶者の2分の1、長男に4分の1、次男に4分の1など)とは異なる割合で財産を配分したい場合や、特定の人(障害がある子や介護などで世話になった子など)に特別な財産を遺したい場合、または法定相続人以外の人(内縁の配偶者、介護してくれた知人など)に遺贈したい場合などに、遺言は重要な役割を果たします。
また、遺言には財産の配分だけでなく、以下のような内容も記載することが可能です。
- 相続人の廃除や認知(非嫡出子を認知するなど)
- 遺言執行者の指定
- 未成年後見人の指定
- 附言事項(家族へのメッセージや思いなど)
法的に有効な遺言を残すためには、民法で定められた方式に従って作成する必要があります。方式に不備があると、せっかくの遺言が無効となってしまう可能性もあるため、正確な知識と適切な準備が不可欠です。
遺言は、人生の終盤を見据えた大切な「意思表示の手段」です。元気なうちに、自分の想いと財産の行方について考え、適切な形で遺しておくことが、家族への最大の配慮といえるでしょう。