金庫・貸金庫・宝石などの取り扱い
現金や貴重品、証書類などが保管されている可能性のある金庫・貸金庫・宝石は、遺産分割や相続手続きにおいて特に注意が必要な資産です。隠された財産が見つかることもあり、トラブルや混乱の原因となることがあります。以下、それぞれの取り扱い方についてご説明します。
家庭用金庫
故人の自宅に金庫がある場合、まずは中身を確認する前に、相続人全員で立ち会うことが望ましいです。現金、通帳、有価証券、土地の権利書、保険証券などが保管されていることが多く、中身の確認=遺産の取得とみなされる可能性があるため、注意が必要です。
金庫の開錠方法としては以下のような選択肢があります:
- 鍵・暗証番号を探す(メモ・手帳・身近な場所に残されていることも)
- 製造元に問い合わせて開錠サポートを受ける
- 専門の鍵業者に依頼(費用は2万〜5万円程度が目安)
金庫内に発見された財産は、他の遺産と同様に相続対象となります。発見した人が勝手に使ったり処分してはいけません(単純相続したことになる可能性があります)。必要であれば写真撮影や一覧記録を行いましょう。
貸金庫
銀行などの貸金庫を利用していた場合、故人の死亡後は原則として相続人でなければ開扉できません。まずはその金融機関に連絡し、手続きを確認します。
手続きに必要となる主な書類:
- 被相続人の死亡届出書
- 相続人全員の戸籍謄本
- 遺産分割協議書または遺言書
- 相続人の本人確認書類・印鑑証明書
相続人が複数いる場合には、全員の同意や立ち会いを求められることがあります。また、貸金庫内の財産はその場で内容を記録する必要があるため、開扉には時間と手間がかかります。
中にある資産の種類によっては、税務申告の対象にもなるため、記録・評価・専門家への相談をしっかり行いましょう。
宝石・貴金属
宝石・貴金属類も金銭的価値を持つため、相続財産に含まれます。しかし、市場価格の変動や真贋の判別が難しいことがあるため、次のような対応が求められます。
- 複数の相続人がいる場合は、誰が何を相続するかを明確に合意する
- 価値が不明な場合は、専門の鑑定士に評価を依頼する
- 資産の分割が困難な場合は、売却して現金化→分配する方法も検討
また、高額な貴金属については相続税評価額としての計上が必要になる場合がありますので、忘れずに税務面での確認を行うことが大切です。
まとめ
金庫や貸金庫、宝石などの貴重品は、相続人間でのトラブルが生じやすい財産です。開扉・確認の際は相続人全員で立ち会う、記録を残す、専門家に相談するなどの慎重な対応を心がけましょう。特に評価が難しい財産については、税務申告の観点からも早めの対処が重要です。