Q. 兄弟姉妹には遺留分がある?
A. いいえ、兄弟姉妹には遺留分は認められていません。
たとえ法定相続人であっても、兄弟姉妹は遺留分権利者ではないため、遺言で一切相続させない旨が記載されていても、それを覆すことはできません。
【解説】
遺留分とは、民法によって最低限保証されている相続分のことで、被相続人が遺言や生前贈与によって相続財産をすべて他人に与えたとしても、一定の相続人が取り戻すことができる権利です。
しかし、すべての相続人に遺留分があるわけではありません。
■ 遺留分がある相続人
以下の人には、民法で遺留分が認められています:
- 配偶者
- 子(またはその代襲者)
- 直系尊属(父母・祖父母など)
■ 遺留分がない相続人
一方、兄弟姉妹には遺留分がありません。これは、民法1042条により明確に規定されています。
■ 遺言で兄弟姉妹を除外してもよい?
はい、可能です。被相続人が遺言書で「兄弟には一切相続させない」と明記しても、兄弟は遺留分の主張ができないため、法律的に争うことはできません。
そのため、兄弟姉妹しか相続人がいない場合には、遺言書によって他人にすべてを遺贈することも可能です。
■ ただし「遺留分がない=何もできない」とは限らない
兄弟姉妹に遺留分はありませんが、遺言の有効性そのものを争う(例:偽造、詐欺、強迫、遺言能力の欠如)など、形式面や内容面に異議を唱える余地は残されています。
また、遺産分割協議が行われる場合には、兄弟姉妹にも話し合いの機会があることもあります(ただし遺言が優先)。
【まとめ】
兄弟姉妹には遺留分がありません。 そのため、遺言書で兄弟を相続から外しても、法的には問題ありません。
遺言の自由度が高まる一方で、相続を巡る感情的なトラブルを避けるため、附言事項で想いを伝えたり、事前に家族と話し合うことも有効です。