民法第734条は、近親者間の婚姻を禁止する規定です。この条文は、直系血族や三親等内の傍系血族間での婚姻を制限することにより、社会的、道徳的な秩序を維持し、遺伝的リスクを軽減する役割を果たしています。一方で、養子に関する例外規定も設けられています。以下に詳しく解説します。
民法734条 近親者間の婚姻禁止
第734条
第1項 直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
第2項 第817条の9の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。
近親者間の婚姻禁止の範囲
近親者間の婚姻禁止は、以下の範囲を対象としています。
- 直系血族:親、祖父母、子、孫など。
- 三親等内の傍系血族:兄弟姉妹、おじ・おば、甥・姪など。
これらの近親者間では、婚姻を行うことが法律で禁止されています。
養子の場合の例外
養子と養方の傍系血族(養親の兄弟姉妹やその子など)との間では、婚姻が認められています。この例外規定は、血縁関係がない場合には近親者としての制限を緩和するために設けられています。
親族関係が終了した場合の扱い
第2項では、第817条の9に基づき親族関係が終了した場合でも、直系血族や三親等内の傍系血族間での婚姻は認められないとされています。たとえば、養子縁組が解消された場合でも、この規定は適用されます。
近親者間の婚姻禁止の意義
近親者間の婚姻を禁止する理由は以下の通りです。
- 遺伝的リスクの回避:近親者間の婚姻による遺伝的障害の発生リスクを低減するため。
- 家族の秩序維持:近親者間の婚姻が家族内の関係を複雑化させる可能性を防ぐため。
- 社会的道徳の維持:近親者間の婚姻が一般的な社会規範に反するとされるため。
民法734条についての質問
- Q: 養子が養親の兄弟姉妹と結婚することは可能ですか?
- A: はい、養子と養親の傍系血族(兄弟姉妹など)の間では婚姻が認められています。
- Q: 近親者間の婚姻禁止の範囲に、いとこは含まれますか?
- A: いとこは四親等にあたるため、近親者間の婚姻禁止の対象には含まれません。
- Q: 養子縁組を解消した場合、元養親との婚姻は可能ですか?
- A: いいえ。養子縁組を解消して親族関係が終了した場合でも、直系血族や三親等内の傍系血族間の婚姻は禁止されています。
- Q: 血縁関係がない場合でも、婚姻が禁止されることはありますか?
- A: 養子縁組のように法律上の親族関係がある場合には、血縁関係がなくても規定により婚姻が禁止されることがあります。