民法第797条は、養子となる者が15歳未満の場合における養子縁組の手続きについて定めた条文です。この規定では、未成年者の保護を目的として、法定代理人が縁組の承諾を行う仕組みを設けています。また、法定代理人が承諾を行う際には、養子となる者の父母の同意が必要な場合があることも規定されています。以下に条文の内容とその意義について詳しく解説します。
民法第797条 15歳未満の者を養子とする縁組
第797条
第1項 養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。
第2項 法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様とする。
第1項 15歳未満の者の縁組における法定代理人の役割
15歳未満の者は法律上、自らの意思で縁組の承諾を行うことができないため、法定代理人が代わりに縁組の承諾を行うことが認められています。
- 法定代理人とは:通常は親権者がこれに該当しますが、親権者がいない場合には未成年後見人が該当します。
- 目的:未成年者の権利を保護し、縁組が子の利益に反しないよう配慮するためです。
第2項 同意が必要な場合
法定代理人が15歳未満の者の縁組の承諾を行う際、以下の場合には別途同意が必要です:
- 父母が他にいる場合:養子となる者の父母で、その監護をすべき者がいる場合には、法定代理人が承諾を行う前に父母の同意を得る必要があります。
- 親権が停止されている場合:親権が停止されている父母も同意を求められる対象となります。
この規定は、養子縁組の承諾において父母の意見を尊重し、未成年者の利益が最大限に守られるよう配慮したものです。
条文の意義
民法第797条は、15歳未満の者が養子縁組において適切に保護されるよう、法定代理人が承諾を行う仕組みを定めています。また、父母の同意を要する場面を規定することで、縁組が未成年者に不利益を与えることのないようにしています。
注意点
- 法定代理人の責任:法定代理人は、未成年者の福祉を最優先に考慮し、縁組の承諾を行う必要があります。
- 同意が必要な場合の確認:父母が他にいる場合や親権停止中の場合には、事前に同意を得ることを怠らないよう注意が必要です。
- 家庭裁判所の関与:縁組に争いがある場合、家庭裁判所が最終的に判断を下す場合があります。
民法第797条に関するFAQ
- Q: 養子となる者が15歳以上の場合、法定代理人の承諾は必要ですか?
- A: 15歳以上の場合、法定代理人の承諾は必要ありません。本人が自らの意思で縁組の承諾を行うことができます。