日本国憲法第61条 条約の承認手続き | 条文とその解説

日本国憲法第61条は、条約の締結に際して国会の承認が必要であることを規定しています。特に、条約の承認において衆議院の優越が認められており、条約審議の迅速性を確保する仕組みが整備されています。本記事では、第61条の条文を基に、条約承認の意義や手続きについて解説します。

日本国憲法第61条

第61条
条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。

第60条
第1項: 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。
第2項: 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

条約承認における衆議院の優越

第61条は、条約の承認手続きにおいて第60条第2項を準用しています。これにより、条約承認においても衆議院の優越が認められます。

  • 衆議院の優越: 条約の承認で参議院が異なる議決をした場合や議決しない場合、衆議院の議決が最終的な国会の承認となります。
  • 迅速な対応: 条約の締結は国際関係において迅速な対応が求められるため、衆議院に優越が与えられています。

条約承認の手続き

条約は内閣が締結しますが、その効力を発生させるには国会の承認が必要です。この承認手続きは、予算審議と同様の手続きに従います。

  • 内閣の役割: 条約の締結権は内閣に属します(第73条)。
  • 国会の承認: 国会は、条約の内容を審議し承認するか否かを決定します。

衆議院と参議院の関係

衆議院と参議院が異なる議決をした場合や参議院が議決を行わない場合には、衆議院の議決が国会の最終的な意思として扱われます。この仕組みにより、条約承認が滞ることなく進められます。

  • 異なる議決: 衆議院の議決が優先されます。
  • 議決の遅延防止: 参議院が議決しない場合でも、一定期間後に衆議院の議決が確定します。

第61条の意義

日本国憲法第61条は、条約承認手続きを明確に規定し、国際関係における迅速かつ適切な対応を可能にしています。この条文により、内閣の条約締結権と国会の承認権のバランスが取れた形で運用され、民主的な手続きが保障されています。

国会の日数と議席のまとめ

日数
54条 解散の日から総選挙までの日数 40日以内
54条 解散総選挙の日から特別国会を召集するまでの日数 30日以内
54条 緊急集会の措置の衆議院同意の期限 10日以内
59条 参議院が法律案を議決しないことで否決とみなされる日数 60日以内
60条 参議院が予算案を議決しないことで衆議院の議決となる日数 30日以内
61条 参議院が条約を承認しないことで衆議院の結果となる日数 30日以内
67条 参議院が総理大臣の指名をしないことで衆議院の議決となる日数 10日以内
67条 内閣不信任決議から解散までの日数 10日以内
議席
53条 臨時会の招集  いずれか議院の総議員 4分の1
55条 議院の資格争訟の裁判 出席 3分の2
56条 議事を開く 総議員 3分の1
57条 秘密会にする 出席 3分の2
57条 秘密会における評決の会議録への記載 出席 5分の1
58条 議院の除名 出席 3分の2 
59条 法律案の衆議院での再可決 出席 3分の2
96条 憲法改正の発議 総議員 3分の2

日本国憲法第61条についての質問

Q: なぜ条約承認に衆議院の優越が認められているのですか?
A: 条約締結には迅速な対応が求められるため、民意を迅速に反映する衆議院に優越が与えられています。
Q: 条約承認の手続きはどのように進められますか?
A: 条約案が内閣から提出され、国会で審議・承認されます。参議院の議決が遅れた場合でも衆議院の議決が最終的に確定します。
Q: 内閣と国会の役割の違いは何ですか?
A: 内閣は条約の締結権を持ち、国会はその承認権を持ちます。
Q: 参議院が条約承認を議決しない場合、どうなりますか?
A: 参議院が30日以内に議決しない場合、衆議院の議決が国会の最終的な意思となります。
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