民法第758条は、夫婦の財産関係について、婚姻届後に変更できない原則や、財産管理に問題が生じた場合の救済措置を規定しています。この条文は、夫婦間の財産関係を安定させつつ、公平性を確保するための重要な役割を果たしています。以下に詳しく解説します。
民法758条 夫婦の財産関係の変更の制限等
第758条
第1項 夫婦の財産関係は、婚姻の届出後は、変更することができない。
第2項 夫婦の一方が、他の一方の財産を管理する場合において、管理が失当であったことによってその財産を危うくしたときは、他の一方は、自らその管理をすることを家庭裁判所に請求することができる。
第3項 共有財産については、前項の請求とともに、その分割を請求することができる。
財産関係の変更の制限
婚姻の届出後、夫婦の財産関係を変更することは原則として認められません。これは、婚姻後の財産関係を安定させるための規定です。
- 目的:夫婦間の財産関係が頻繁に変わることを防ぎ、信頼性を確保します。
- 例外:婚姻前に財産契約を結んでいない場合、法定財産制が適用されます。財産契約を変更するには、婚姻前に行う必要があります。
財産管理に問題がある場合の救済措置
夫婦の一方が他方の財産を管理している場合、次のような問題が発生する可能性があります。
- 財産管理が不適切である。
- 管理の結果、財産が危うくなる。
このような場合、他方の配偶者は家庭裁判所に申し立てを行い、自ら財産管理を引き継ぐことを請求できます。
共有財産の分割請求
共有財産がある場合、財産管理の請求とともに、その分割を家庭裁判所に請求することができます。
- 分割の必要性:共有財産が適切に管理されていない場合、その分割によって公平性を保ちます。
- 手続き:分割請求は、財産の範囲や価値を明確にした上で行われます。
この条文の意義
民法758条は、夫婦の財産関係の安定性を保ちながら、不適切な管理による損失を防ぐための救済手段を提供しています。また、共有財産の分割を認めることで、夫婦間の公平性を確保する役割を果たしています。
民法758条についての質問
- Q: 婚姻後に財産契約を変更する方法はありますか?
- A: 原則として婚姻後に財産契約を変更することはできません。ただし、財産管理に問題がある場合は家庭裁判所に請求が可能です。
- Q: 財産管理の請求を行うにはどうすればよいですか?
- A: 配偶者の財産管理が不適切であることを示す証拠を提出し、家庭裁判所に申し立てを行います。
- Q: 共有財産の分割請求はどのように進めますか?
- A: 家庭裁判所で財産の範囲や分割方法を調整し、公平な分割が行われます。
- Q: 財産管理が失当であると判断される基準は何ですか?
- A: 過剰な浪費、不適切な投資、重要な財産の放置などが該当します。具体的な判断は裁判所が行います。