整理対象をリスト化する
生前整理を始めるにあたって、まず最初におすすめしたいのが、「何を整理するのか」を書き出して、全体を見える化することです。
整理すべきものが明確になれば、気持ちが落ち着き、作業の優先順位や進め方の道筋も立てやすくなります。
なぜ「リスト化」が大事なのか
生前整理では、持ち物・財産・情報・気持ちなど、整理する対象が多岐にわたります。
それを一つひとつ思い出しながら進めていると、途中で混乱したり、「何から手をつけたらいいか分からない」と手が止まってしまうことも。
そこで役立つのが、整理対象をリストとして書き出しておくことです。
自分自身の“今”を客観的に把握でき、整理作業のスタート地点としてとても有効です。
主な整理対象のカテゴリ
下記のように分類してみると、考えやすくなります。
| カテゴリ | 具体例 |
|---|---|
| 財産 | ・預金口座 ・不動産 ・保険 ・株式・投資信託 ・借入金・ローン |
| モノ | ・衣類 ・家具・家電 ・写真・アルバム ・趣味の道具やコレクション ・貴金属・記念品 |
| 情報 | ・パソコン・スマホ内のデータ ・SNS・メール・クラウドサービスのアカウント ・加入サービス(サブスクなど) ・会員カード・ポイント ・連絡先一覧 |
| 人間関係 | ・親族とのつながり ・友人・知人 ・恩師・地域のつながり ・関係を整理したい人間関係 |
| 気持ち・想い | ・家族へのメッセージ ・やり残したこと ・思い出の記録 ・大切にしたい価値観 |
紙でもデジタルでも、やりやすい方法で
リストは、ノートに手書きしても、パソコンで表にまとめてもOKです。
使いやすい方法で自分なりにカスタマイズしながら、見返しやすくすることがポイントです。
また、1回で完成させる必要はありません。まずは思いつくことから書き出し、気づいたときに追記していく形でも大丈夫です。
家族や支援者と一緒に作っても
書き出す作業は、家族や信頼できる人と一緒に行うのも良い方法です。
特に認知症の不安がある場合などは、早めに情報を共有しておくことが、今後の支援や判断にも役立ちます。
まとめ:リスト化が、スムーズな第一歩
生前整理は、思いつきで始めるよりも、リストにして全体を把握することで、効率的かつ安心して進めることができます。
まずは頭の中のモヤモヤを紙に書き出して、「何があるのか」「何から始めるのか」を整理してみましょう。
それが、生前整理の一歩目として最も大切な“土台”になります。