財産・保険・年金・借金などの情報
エンディングノートの中でも、財産やお金に関する情報は、遺された家族にとって特に重要な項目です。
正確に、そして分かりやすくまとめておくことで、相続や各種手続きがスムーズになり、トラブルや混乱を防ぐことができます。
また、本人が「あると思っていたが実際にはない」「知らないうちに借金があった」というような状況では、遺族が不安や責任を抱えることにもなりかねません。
だからこそ、プラスの情報もマイナスの情報も正直に書くことが、家族へのやさしさにつながります。
エンディングノートに書いておきたい主な情報
- 預金口座の情報
・金融機関名
・支店名
・口座番号
・口座の種類（普通・定期など）
・通帳やキャッシュカードの保管場所 - 不動産の情報
・所在地
・所有者名義
・登記情報（登記簿謄本の保管場所）
・利用状況（自宅・賃貸中・空き家など）
・管理費・固定資産税の納付先 - 保険の情報
・加入している保険の種類（生命保険・医療保険・火災保険など）
・保険会社名
・契約番号
・契約者・被保険者・受取人の氏名
・保険証券や契約書の保管場所 - 年金の情報
・公的年金（基礎年金・厚生年金・共済年金など）
・年金番号・受給開始日
・ねんきん定期便の保管場所
・企業年金・個人年金の有無と内容 - 借金・ローンの情報
・住宅ローン、車のローン、カードローン、消費者金融など
・契約先の会社名と連絡先
・残債額
・返済状況（毎月の返済額・期日など）
・保証人の有無
記録しておくと安心な補足情報
- 証券（株式・投資信託など）の保有状況と証券会社
- 貴金属・高価な所有物・コレクションの一覧
- 会員権（ゴルフ場、リゾート施設など）の内容
- 貸金庫の有無と保管内容
- ネットバンキングや電子マネーのID・パスワードの保管方法
正確さと更新が大切
財産に関する情報は、定期的な見直しが大切です。
口座を解約したり、新しい保険に加入したりと、内容は時間とともに変わるものです。
年に一度、見直す習慣をつけることで、ノートの内容を最新の状態に保てます。
また、「ここには書きたくない」「一部の情報は秘密にしたい」と感じる場合は、信頼できる人や専門家に保管や共有を任せる方法もあります。
まとめ：財産情報の整理は、安心と信頼の土台
財産やお金の情報は、相続の手続きだけでなく、家族が安心してあなたの想いを実現するための土台になります。
書き残すことは、自分の信頼を伝える行動でもあり、「私のことをちゃんと考えてくれていた」と感じてもらえる、深い思いやりのかたちです。
少しずつ、無理のない範囲で整理していきましょう。